航空事故発生状況(抜粋)
事故速報に基づく情報(2025年3月1日現在)
有人機

H-60
- 当該HH-60Lは、即応レベル(RL)練成訓練を実施中、左クロスウインドから左ダウンウインドに向かって旋回を開始した。その際、1羽の鳥と衝突し、メイン・ローターの黄ブレードとテール・ローターのギアボックス・カバーが損傷した。その後、駐機場に向かい、エンジンを停止した。(クラスE)
- 当該UH-60ブラックホークは、駐機場に向かって地上滑走中、不適切な操縦により尾部が持ち上がった。このため、機首が下がって地面に衝突した。その後、機体姿勢を回復しようとしたところ、尾部が地面に衝突し、続いて前後に激しいピッチ運動を繰り返したため、機首および尾部が損傷し、後方ストラットが破損した。(クラスB)

AH-64
- 当該AH-64Dは、エンジン始動手順を実施中、チェックリストに従ってバックアップ・コントロール・システム・テスト(BUCS TEST)を開始した。テスト中に大きな音が発生し、1枚のブレード(1時の位置)が目線の高さまで下がった。機長は副操縦士にテストを中止するよう指示した。ランプに駐機中だった別のAH-64Dの搭乗員は、当該機の別の1枚のブレード(7時の位置、当該機の搭乗員からは見えない)が地面に落下しているのに気付いた。当該機の機長は副操縦士に対し、機体をシャットダウンするように指示した。(クラスC)
- 当該機は、訓練飛行のため水平飛行を実施中、ENG2火災警報灯が断続的に点灯した。その後、点灯が止まったため、駐屯地への帰投を開始した。ショート・ファイナルを低速で飛行中、コックピット内に電気的な焦げのような異臭があり、軽度の煙が発生した。その後は無事に飛行を終了した。(クラスC)

CH-47
- 当該機のフライト・エンジニアは、NVGを使用したVFR訓練飛行を行った後の飛行後点検を実施中、電気光学センサーの損傷を発見した。点検の結果、損傷は鳥の衝突によるものと判明した。(クラスD)
無人機

MQ-1C
- 当該機は、事前にプログラムされた自動離着陸システム(ATLS)により最終進入を行っていたところ、急激に高度を下げはじめた。これに気づいたオペレーターは、着陸を中止した。当該オペレーターの報告によると、当該機は中止指示に直ちに反応せず、滑走路外の芝地に向かって降下し続け、滑走路進入端の約70ヤード(約64メートル)手前に着地して跳ね返ってから離陸を中止し、トラフィック・パターン高度まで上昇した。その後の着陸において、前部降着装置および搭載機器に損傷が生じた。負傷者はなく、損害の程度を調査中である。(クラスC)
- 当該機のオペレーターは、左側の降着装置が完全に格納されていないことを示す警報を確認したため、着陸復行を行った。その後、手動で着陸装置を格納し、安全に着陸した。飛行後点検の結果、サーボ構成品の破損(亀裂)が発見された。(クラスC)

出典:FLIGHTFAX, U.S. Army Combat Readiness Center 2025年03月
翻訳:影本賢治, アビエーション・アセット管理人
備考:本記事の翻訳・掲載については、出典元の承認を得ています。
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