AVIATION ASSETS

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海兵隊とオスプレイ(北村 淳 編著)

沖縄に米海兵隊のV-22オスプレイが配備された2012年に出版された、「オスプレイの配備とアメリカ海兵隊が日本の防衛にとって『なぜ必要なのか』を考察」した本です。その結論は、「日本の水陸両用戦能力を維持するために米Ⅲ海兵遠征軍のオスプレイ運用は必要である」となっており、その結論に至る理由が丁寧に解説されています。

その過程の中で「安全性」と「必要性」の関係について、踏み込んだ見解が述べられています。航空機にゼロリスクの保証は絶対にできないことと、旅客機の機種別事故発生率や航空会社別死亡事故発生率などのデータを示したうえで、「乗客のほとんどは、自分が旅行や仕事のため”必要”だから旅客機を試用しているのであって、それほど旅客機の”安全性”などは気にしていない」と述べ、安全性を判断するうえで、必要性を無視することはできないということを訴える内容となっています。

この本の特筆すべき事項として、「V-22オスプレイ・ガイドブック」の翻訳が掲載されていることが挙げられます。このガイドブックは、米海軍航空システムコマンド(NAVAIR)が編集したもので、当ウェブサイトのReference にも原書を掲載しています。米軍のV-22に関する公式なガイドブックであり、資料として高い価値を持つものであると考えます。

発行:Aviation Assets, 20 September 2018

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