無人機について知ろう-RQ-11B レイブン
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RQ-11B レイヴン(Raven)は、戦術部隊の最下層に独自の航空偵察および監視能力を提供する陸軍の正式な装備品です。レイヴンは現在、イラクの自由作戦(Operation Iraqi Freedom)と不朽の自由作戦(Operation Enduring Freedom)の両方で運用されています。 2006年6月以降、現役および予備役の旅団戦闘チームと機甲騎兵連隊の両方に配備されてきました。2008年の陸軍装備基準計画(Basis of Issue Plans)により、レイヴンの配備先は憲兵隊、工兵隊、野戦砲兵隊にまで拡大されました。 レイヴン・システムは、情報・監視・偵察の強化における重要な要素となっています。中隊レベル以下の指揮官に対し、状況認識の向上、部隊防護の強化、経路・地点・区域の確保をもたらす有機的かつオンデマンドな資産です。監視所や警戒部隊と同様の方法で、戦闘作戦における監視を実施できます。レイヴンは、統合された偵察・監視計画のもう一つの資産として、他のセンサー・システムからの指示に応じたり、それらのセンサーや対処部隊に指示を与えたりできます。システムに付属する2台目のグランド・コントロール・ステーションは、指揮官用のリモート・ビデオ端末として機能します。自己完結型の装備品であるレイヴンは、リュックサックで携帯可能です。そのデータリンクは2009年にデジタル・リンクにアップグレードされ、セキュリティと信頼性が向上しました。
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偵察、監視、目標捕捉(RSTA)キットは、任務計画、任務進行状況の把握、小型無人航空機(SUAS)から得られるビデオや画像の監視、記録、処理を容易にします。RSTAキットは、レイヴンと同じ基準で部隊に配備されます。RSTAキットは、SUAS操作員が通常の任務の一環として必要に応じ使用します。
可視化および任務計画統合リハーサル環境(VAMPIRE)は、RSTAキットに完全に組み込まれたシミュレーション機能で、操作者が操作員および任務レベルのタスクの訓練および予行を行うことができます。FalconView™飛行計画ソフトウェアと密接に統合・相関しており、経路および任務計画などの操作員のタスクや、目標追跡や緊急事態への対応などの飛行中のタスクをシミュレートします。VAMPIREシステムを用いることで、Ravenシステムの卓越した能力を活かすための訓練をいつでも、どこでも行えるようになります。
レイヴン・システムは機動大隊に昼夜を問わない偵察および監視能力を提供し、部隊の防護を大幅に強化します。
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出典:FLIGHTFAX, U.S. Army Combat Readiness Center 2013年05月
翻訳:影本賢治, アビエーション・アセット管理人
備考:本記事の翻訳・掲載については、出典元の承認を得ています。
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2013年の記事です。
新機種への更新が2024年に決定されています。
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