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陸軍航空の情報センター

H-60シリーズの直近の航空事故発生状況(2021年度~2023年4月公表分)

訳者注:本資料は、アメリカ陸軍が発行しているFlightfax誌2020年11月号から2023年3月号までに掲載された航空事故発生状況(速報)からH-60シリーズに関するものを抜粋し、翻訳したものです。

Flightfax Nov 2020

UH-60L

昼間VFRの編隊でのレディネス・レベル練成・習熟訓練において、埃の発生しやすい降着地域に進入中、ハード・ランディングし、メインローター・ブレード及び胴体を損傷した。(クラスB)

Flightfax Dec 2020

UH-60L

再補給任務を実施中、展開区域内にある島の周辺地域に墜落した。5名のアメリカ陸軍兵士が死亡し、1名が負傷した。負傷した兵士は、救急航空機により後送された。(クラスA)

UH-60L

4機編隊での空中機動を実施中、4番機の搭乗者のひとりがウインドウ緊急放出ハンドルを元の位置に戻そうとして、2枚のカーゴ・ドア・ウィンドウを誤って放出してしまった。2枚のウインドウは、ローター・システムに衝突した。操縦上の問題を生じることなく安全に着陸し、エンジンを停止した。2枚のメイン・ローター・ブレードに許容外の損傷が生じた。(クラスC)

Flightfax Jan 2021

UH-60M

狭隘なヘリコプター降着地域(helicopter landing zone, HLZ)への編隊強襲着陸を行っていた。25〜30フィートのホバリングに移行後、当該降着地域に降下したところ、機体左側にあった建造物にメイン・ローター・システムを接触させた。接触後、HLZに着陸し、緊急エンジン停止を行った。負傷者やさらなる損傷はなかった。飛行後の点検により、4枚のメイン・ローター・ブレード全てに損傷が認められた。(クラスC)

Flightfax Feb 2021

UH-60L

レディネス・レベルの練成飛行訓練中に墜落した。3名が死亡した。(クラスA)

Flightfax Mar 2021

UH-60L

NVG(night-vision goggles, 暗視眼鏡)を用いた訓練を実施中、高度約6,000 ftの山岳地帯に墜落した。3名が死亡した。(クラスA)

Flightfax Apr 2021

UH-60M

IERW(Initial Entry Rotary Wing, 操縦課程)訓練として、NVGを使用したオートローテーションを演練中、学生の操縦でオートローテーションに入り、問題や異常な兆候なく降下を開始した。パワー・リカバリーにおいて、コレクティブを引くと、エンジン回転数とロータ回転数の双方が増加した。教官操縦士は、学生にゴー・アラウンドを行うよう指示した。学生がコレクティブを引くと、エンジンとローターの回転数が約107%まで上昇した。場周のダウンウィンド・レグにおいて、教官操縦士がNo.1 PCL(エンジン・パワー・コントロール・レバー)を絞ったが、エンジン及びローターの回転数は変化しなかった。教官操縦士は、操縦を交代し、学生にNo.2エンジンのPCLを絞るように指示した。今回も、エンジン及びローターの回転数に変化がなかった。教官操縦士は、緊急事態を宣言し、駐機場に直接向かった。駐機場に向けて降下中、教官操縦士は、両方のPCLを絞るように指示した。エンジン回転数を低下させ、意図しないヨー方向の振れや機体振動に対応できるようにした。対地高度約100ftにおいて、学生は、両エンジンのPCLがアイドル状態であることを報告した。教官操縦士は、着陸するため、両エンジンの状態を元に戻すよう指示し、着陸後直ちにエンジンを緊急停止した。(クラスC)

Flightfax Aug 2021

UH-60L

No.2エンジンのエンジン始動を開始した後、エンジン回転数が上昇せず、NG(ガス・プロデューサー回転数)の上昇が遅いことに気付いたため、始動中断手順を行った。点検の結果、エンジン・インレット・カバーが外されておらず、始動時にエンジン内部に吸い込まれたことが判明した。エンジン全体の交換が必要となった。(クラスC)

UH-60L

駐機場でエンジン停止中、アイドル状態のNo.2エンジンのコンプレッサーがストールした。(クラスC)

UH-60L

滑走路への進入を開始した後、急激に停止操作を行ったため、スタビライザーが地面に接触し、損傷した。(クラスC)

UH-60M

エンジン始動中、TGT(turbine gas temperature, タービン・ガス温度)が通常よりも高くなったため、始動を中止した。消火要員が、エンジンのインレット・プラグが付いたままになっていることを発見した。(クラスC)

UH-60L

オートローテーション訓練中、ノーズ・コンパートメント・ドアのラッチが外れ、風防に衝突した。(クラスC)

Flightfax Sep 2021

UH-60L

雷雨が予報されていた夜間に駐機中、落雷を受けた。当該部隊には、悪天候時に機体を屋内に収容する能力がなかった。当該機は、当該部隊のSOP(standing operating procedures, 作戦規定)に従ってチェーンで係留されていた。翌朝の目視検査中に整備員が損傷を発見した。(Class Aの可能性あり)

UH-60M

右側インプット・モジュールのCHIP注意灯が点灯しきしむような騒音が発生した。その後、大きな衝撃音があって、NP(パワータービン回転速度)が上昇した。エンジンのハイスピード・シャフトが損傷した。当該機は、部外の道路に着陸した。(クラスC)

UH-60M

飛行後点検中、3つのローター ブレードに損傷を発見した。(クラスC)

UH-60M

航空機を牽引中、車輪が約18インチの深さの側溝に落下した。右側の胴体およびCEFS(crashworthy external fuel system, 耐クラッシュ・外部燃料システム)タンクが地面に接触して損傷した。コックピット内の兵士は、コックピットのドアが急に閉まったときに左手首に軽傷を負った。右前方のローターブレードに沿って歩いていたSM(System Manager, システム操作員)は、肩にブレードが当たり、打撲傷を負った。(クラスB)

UH-60M

MEDEVAC(medical evacuation, 患者後送)のため、HLZ(helicopter landing zone, ヘリコプター降着地域) に着陸していた。適切に設置されていなかったVS-17シグナル・パネルが飛散し、メイン・ローター・システムに吸い込まれた。飛行後点検において、2枚のメイン・ローター・ブレードが損傷しているのを確認した。(クラスC)

UH-60M

給油のため地上滑走中、メイン・ローター・ブレードが金網のフェンスに接触した。(クラスC)

UH-60M

始動シーケンス中、PCL(power control lever, パワー・コントロール・レバー) をアイドル状態にした直後に、No.1エンジンから炎が発生し、燃料のにおいがした。始動シーケンス中のエンジン火災が発生した。エンジン停止手順を実行し、エンジン消火装置を作動させた。(クラスC)

Flightfax Oct 2021

UH-60L

地上試運転およびHITチェック(Health Indicator Test, エンジン性能確認試験)を実施中、No.1エンジンからうなるような騒音が発生した。当該エンジンをボアスコープで点検したところ、コールド・セクション・モジュールのステージ1の5枚のブレードに修理限度を超過した損傷が発生していた。(クラスC)

UH-60M

インテーク・カバーを外し忘れた状態でエンジン始動し、ホット・スタートを発生させた。(クラスC)

UH-60L

週末、AASF(Army Aviation Support Facility, 陸軍航空支援施設) に駐機中に被雷して損傷した。(クラスC)

UH-60M

整備試験飛行訓練中、No.1PCLをロックアウトした後にオーバースピードが発生した。搭乗員は、IVHMS(Integrated Vehicle Management System, 統合機体管理システム)データの分析が終わるまで、限界を超えたことに気付かなかった。両方のエンジンのNP(パワータービン回転速度)は徐々に上昇していた。25秒後には105%を超え、さらに12秒後には107%を超えていた。最大NPは、110.5%(3秒間)に達していた。No.2エンジン(ロックアウトしていない)は、No. 1エンジンに108%まで追従し、その後ドロップアウトし、切り離されたが、No. 1エンジン(ロックアウト中)は110.5%まで上昇した。当該事象発生間、No.2エンジンのTQ(トルク)は5%未満のままであった。(クラスC)

UH-60M

物資懸吊の練成訓練を実施中のSM(System Manager, システム操作員)が機体の高さ約20~30フィートの高さから落下した。当該隊員は、現地の医療センターに運ばれて診断を受けた。数日間の就寝休養が必要となった。(クラスC)

UH-60L

CASEVAC(casualty evacuation, 患者後送)作戦を実施中、人員をピックアップするため、LZ(landing zone, 降着地域)に着陸した。着陸後、当該機は、LZ内にあった樹木に向かって地上滑走した。低くぶら下がっていた枝にローター・システムを接触させた。搭乗員は、離陸後、機体が木に接触したことを地上部隊から通知された。着陸してエンジンを停止したのち点検したところ、損傷が発見さた。(クラスC)

UH-60M

技量評価のための地上運転中、No.1エンジンをロックアウトしたところ、NP(パワータービン回転速度)が17秒間107%になり、取扱書に記載されている制限を超過した。教官操縦士は、ロックアウト中にNPが107%に到達した時、時間が経過していることが分からなくなっていた。(クラスC)

UH-60M

航空射撃を実施中、右側のコックピット・ドアの窓が粉々になった。窓の破片がNo.2エンジンのインレット・バルブに入り、ヒューという高いエンジン音が発生した。搭乗員は、直ちに機体を駐機スポットに接地させ、エンジンをシャットダウンした。(クラスC)

Flightfax Mar 2022

UH-60L

実員のホイスト救助を実施中、吊り上げたハイカー(非番の兵士)がスケッド社製レスキュー・システムから脱落して死亡した。(クラスA)

UH-60M

演習場内で約120ノットの超低空飛行を実施中、送電線に衝突した。ワイヤー・ストライク保護システム、コントロール・ロッド、ローター・マスト、ローター・ブレード、および両方のエンジン・カウリングに目視可能な損傷が発生した。現地においては、停電が発生した。(クラスB)

UH-60M

市街地戦闘訓練を実施中、メイン・ローター・システムを演習場の外柵に接触させ、4枚のMRB(main rotor blade, メイン・ローター・ブレード)が損傷した。負傷者はなかった。(クラスB)

UH-60L

駐機中に被雷し、複数の部品が損傷した。(クラスC)

UH-60M

外部燃料タンクに燃料補給を行おうとしたところ、当該燃料タンクから燃料が飛び散り始めた。給油ノズルを引き抜いたところ、機体に向かって燃料が噴霧さた。デッドマン・スイッチの近くにいたSM(System Manager, システム操作員)がキル・スイッチを作動させ、燃料の吐出を停止させたが、燃料がコックピット内に噴霧された。(クラスC)

UH-60L

飛行中、鳥がメイン・ローター・システムに衝突した。(クラスC)

UH-60M

地上試運転中、副操縦士がエンジン・パワー・コントロール・レバーをアイドリングからフライに操作したところ、「ポン」という大きな音が聞こえた。クルー・チーフは、No.2エンジン・インテークおよびトランスミッション・インプット・モジュール付近で火花が発生したのを確認した。No.2エンジンのNP(パワータービン回転速度) は、オーバースピード/ドレン・バルブによって燃料がカットされるまでに128%まで上昇した。搭乗員は、No.2ハイスピード・シャフトの不具合と判断し、No.2エンジンを緊急シャットダウンし、その後No.1エンジンをシャットダウンした。(クラスC)

UH-60M

3時間のNVG(night-vision goggles, 暗視眼鏡)を使用した飛行の後、戦術洗浄システム(tactical rinse system)で機体の洗浄を行っていた。すすぎ中、青色ブレードのチップ・キャップにあるニッケルおよびチタン製アブレーション・ストリップに亀裂が発生した。空気力学的な力により、ニッケルおよびチタン製アブレーション・ストリップがチップ・キャップから剥がれ、大量のグラスファイバー構造およびMRB(メイン・ローター・ブレード)の取り付け部の一部が引き剥がされたものと推定される。(クラスC)

UH-60M

昼間のダスト・ランディングを実施中、通常よりも激しい着陸を行ったため、近距離監視装置に損傷が生じた。(クラスC)

UH-60M

エンジン・インレット・プラグを外し忘れたまま、No.2エンジンを始動しようとした。インレット・プラグが吸い込まれる前に始動を中止した。インレット・プラグを取り外した後、エンジンを通常どおりに始動させ、訓練任務を完了した。整備規定に従い、コールド・セクションの交換が必要になった。(クラスC)

UH-60L

超低空飛行中、MRB(main rotor blade, メイン・ローター・ブレード)を樹木に衝突させた。(クラスC)

UH-60M

定期点検中、フライト・コントロール・ロッドを接続する前に、誤ってプライマリ・サーボに油圧を供給してしまい、スワッシュプレートおよび操縦機器に損傷を与えた。(クラスC)

UH-60M

NVG(night-vision goggles, 暗視眼鏡)を使用した2時間の飛行を実施した後、APU(auxiliary power unit, 補助動力装置)を起動しようとしたところ、APU故障注意灯が点灯した。APUのビット・コードを確認したところ、加速に失敗したことが判明した。機体は、ブラインド・シャットダウンによりエンジンを停止した。APUコンパートメント内を点検したところ、APU内部のコンプレッサー・ブレードが発見され、燃料供給ラインも損傷していた。(クラスC)

UH-60M

地上試運転中にスタビレーターのチェックを行ったところ、スタビレーターとヒンジ中央部の間にネジ(foreign object debris, FOD)が挟まり、損傷しているのが発見された。(クラスC)

Flightfax Apr 2022

UH-60L

2機のUH-60Lが山岳地域のHLZ(helicopter landing zone, ヘリコプター降着地域)への進入中に吹雪に遭遇した。2番機は墜落して右側に横転し、1番機はテール ローター効果を喪失した後、正立状態で墜落した。(クラスA)

UH-60L

エンジンのインレット・プラグを外しさすれたまま、両エンジンを始動した。双方のエンジンの交換が必要となった。(クラスC)

UH-60L

インレット・プラグを外し忘れた状態でエンジンを始動した。(クラスC)

UH-60L

コンプレッサーから異音が発生し、HITチェック(Health Indicator Test, エンジン性能確認試験)が許容外となった。(クラスC)

Flightfax May 2022

UH-60M

NVG(night-vision goggles, 暗視眼鏡)の練成訓練を実施中、送電線に衝突し、テールローターが脱落した。テール・ローターは、機体から約1マイル離れた場所で発見された。機体は、その状態のままで着陸できた。搭乗員1名に非致命的な負傷が生じた。(クラスA)

UH-60M

陸軍飛行場において滑走着陸(ロール・オン・ランディング)を実施中、教官パイロットが学生パイロットのサイクリックの後方への引きすぎを修正できず、青、黄、および黒のメイン・ローター・ブレードを中間テール・ローター・ギアボックス・カバーに接触させた。3枚のローターのチップ・キャップ、ドライブシャフト・カバー、ドライブシャフト・フレックス・パックおよびテール・ローター・ドライブシャフトが損傷した。(クラスC)

UH-60M

州政府機関と共同で空中消火用バケツを用いた作戦を実施中、機体がバケツの上に着陸してしまい、機体下部のステーション371付近の下側の外板を損傷させた。(クラスC)

Flightfax Jul 2022

UH-60L

空中消火用バケツを使用した空中消火活動中、水で満たされたバケツを吊り上げようとした際に機体右側から「ポン」という大きな音がした。エンジンに不具合が発生し、それに伴いメイン・ローター回転数が低下した。ローター・チップが木の枝に接触した可能性があり、出力を回復するため消火用バケツが機体から切り離された。出力が回復したため、近傍の開かつ地に予防着陸できた。現地において、搭乗員および機体の調査が実施された。(クラスC)

UH-60M

陸軍飛行場において滑走着陸(ロール・オン・ランディング)を実施中、教官パイロットが学生パイロットのサイクリックの後方への引きすぎを修正できず、青、黄、および黒のメイン・ローター・ブレードを中間テール・ローター・ギアボックス・カバーに接触させた。3枚のローターのチップ・キャップ、ドライブシャフト・カバー、ドライブシャフト・フレックス・パックおよびテール・ローター・ドライブシャフトが損傷した。(クラスC)

UH-60M

NVG(night-vision goggles, 暗視眼鏡)の練成訓練を実施中、送電線に衝突し、テールローターが脱落した。テール・ローターは、機体から約1マイル離れた場所で発見された。機体は、その状態のままで着陸できた。搭乗員1名に非致命的な負傷が生じた。(クラスA)

UH-60M

夜間の飛行訓練を実施中、No.2エンジン火災Tハンドルおよび主警報灯パネルの火災警報灯が点灯した。搭乗員は、煙や火が出ていないことを確認して着陸し、通常の手順でエンジンを停止した。翌日、整備試験パイロットが同機に到着し、当該機を部隊に帰投させるための確認飛行を行った。飛行前点検中に、No.2エンジンに火災が発生していた兆候を確認した。(クラスC)

UH-60L

超低空飛行中、鳥に衝突し、1枚のメイン・ローター・ブレードが損傷した。(クラスC)

Flightfax Aug 2022

UH-60M

通常の編隊飛行訓練中に、降着地域に高降下率で進入したため、ハードランディングした。搭乗員は、左側主脚が地面に強く接触した後、着陸復行を行った。CEFS(crashworthy external fuel system, 耐クラッシュ・外部燃料システム)タンク、CEFS翼、主脚、支柱、ヨークなどが損傷した。(クラスB)

Flightfax Sep 2022

UH-60M

当該機は、長距離飛行を行う編隊の長機であった。地上滑走中、駐機エプロンの南西端にあった電灯の柱に接触した。1名の兵士が両前腕に擦り傷とあざができる負傷を負い、現地で治療を受けた。尾輪が完全に脱落し、メイン・ローターおよびテール・ローターの4枚すべてのブレードが損傷した。(クラスA)

UH-60A

飛行中、テール・ローター・ブレードの外側にある除氷装置用プラグおよびブラケットが機体から脱落した。テール・ローター・ブレード、機体およびメイン・ローター・ブレードが損傷した。(クラスC)

UH-60M

当該機は、空中射撃を実施ちゅうであった。7時間の飛行中、搭乗員は何の異常も感じなかった。飛行後点検において、2枚のメイン・ローター・ブレードが損傷しているのを発見した。(クラスC)

UH-60M

訓練飛行中、ホイスト操作員が吊り上げ中の兵士の降下速度を止めることができなかった。当該兵士は、地面に激突し、非致命的な負傷を負った。現在も入院中で、引き続き検査および治療を受けている。(Class C).

UH-60A

超低空飛行で減速中、機首上げ姿勢で降下し、スタビレーターを地面に激突させた。(クラスC)

UH-60M

機付長が機体から転落し、肩を脱臼した。3週間の腕の固定と理学療法が必要と診断された。(クラスC)

Flightfax Oct 2022

UH-60L

駐機場に駐機中、補用されていた雷雨により予期せぬマイクロバーストが発生し、ブレードが過大にフラッピングしたため、アンチフラップ・アセンブリ、ダンパー・アセンブリおよびスピンドル・アセンブリが損傷した。(クラスC)

UH-60M

2022年8月22日、前方プライマリ・コントロール・ロッドを整列させるため、システム操作員たちが機体に油圧供給装置を接続した。その後、油圧システムに作動油がないことに気付いた。直ちに油圧供給装置をシャットダウンした。その後、油圧ポンプおよび油圧システムの整備を行った。1520、再度油圧を供給し、油圧システムからエア抜きを行った。その際、コントロール・ロッドが切り離されていることに気付き、操縦桿を動かしてコントロール・ロッドの位置を合わせようとした。プライマリ・サーボが急激に作動し、トランスミッションに接触した。技術検査員が確認したところ、スワッシュプレートの球面ベアリングがガイドを超えていることを発見した。LAR(logistics assistance representatives, 兵站支援要員)およびQC NCOIC(quality control NCO in charge, 品質管理担当下士官)は、メイン・トランスミッションに修理不可能な損傷が生じており、交換が必要であると判断した。(Class C).

UH-60L

当該システム操作員は、UH-60L 85-24406号機の洗浄作業を準備していた。けん引車を使って、機体を格納庫内の洗い場に近づけた。けん引車から機体を切り離した後、格納庫のドアを閉めようとした。ドアを閉める時、こすれる音とドスンという音が聞こえたので上を見上げると、格納庫のドアにテール・ローターの青ブレードが衝突していた。テール・ローター・ブレードの後縁が削れて湾曲した。(クラスC)

UH-60L

プライマリ・サーボがMMU(mechanical mixing unit, メカニカル・ミキシング・ユニット)から切り離されている間に油圧が供給したため、メイン・ローター・ヘッドを損傷させた可能性が生じた。(クラスC)

Flightfax Nov 2022

UH-60M

2機のUH-60Mが強風により損傷した。1つ目の機体は、ブレードが半分に折れ、ローター・ハブ・スピンドル・アセンブリおよびダンパーが損傷した。2つ目の機体は、スピンドル・アセンブリおよびその関連部品が損傷した。(クラスC)

HH-60M

2名の兵士がHH-60Mのアウトプット・シャフト・シールを取り外そうとしていた。最初の方法を試みた後、タッピング・スクリューを使用する2番目の方法を試みた。ただし、ワーク・パッケージに示された仕様に基づいて作成された棒材は、ローター・ブレーキが取り付けられた機体のアウトプット・シャフトが延長されていることを考慮していなかった。このため、穴を深く開けすぎ、メイン・モジュールのベアリングを損傷させた。結果的には、メイン・モジュール全体を交換しなければならなかった。(クラスC)

Flightfax Dec 2022

H-60

最終進入中、DEC(digital electronic control)ユニットの上限側RPM(revolutions per minute,回転速度) の不具合(推定)により、ハード ランディングした。尾脚に目視可能な損傷(ストラットの損壊および亀裂)が確認された。(クラスC)

Flightfax Jan 2023

UH-60

インレットプラグを外し忘れた状態でエンジンを始動した。(クラスC)

UH-60

地上試運転中、No.2エンジンの始動に失敗した。再始動を試みている最中に、搭乗整備員のひとりがNo.2エンジンのインレット・プラグが取り付けられたままであることを発見し、操縦士に始動中断を指示した。(クラスC)

UH-60

複数のフライト・コントロール・サーボ(パイロットの操舵をローターに伝える油圧装置)を切り離した状態で、フェーズ点検を実施していた。油圧を供給した際に後方プライマリ・サーボが最後方側に底着いた。スワッシュプレートが作動限界を越え、ユニボールに亀裂が生じた。(クラスC)

Flightfax Feb 2023

UH-60M

当該機は、ドイツに展開し、グラーフェンヴェーア演習場で空中機動訓練を支援していた。HLZ(helicopter landing zone, ヘリコプター降着地域)への最終進入中にホワイト・アウト状態となり、樹木の方にドリフトした。機体が樹木に接触し、メイン・ローター・ブレードおよびテール・セクションを損傷させた。搭乗員および搭乗者に重大な負傷はなかった。7名の兵士がグラーフェンヴェーア陸軍病院に後送され、2名の兵士がアンベルクの病院に検査のため後送された。(クラスA)

UH-60M

着陸進入中、機体に振動が発生し、ローター回転速度が許容値を超えた。搭乗員は、上限側回転数制御機構の不具合と判断した。パイロットは、コレクティブを増加させ、操縦教官はNo.1エンジンのPCL(power control lever, パワー・コントロール・レバー)を下げてローター回転数を制御し、機体を着陸させた。HUMS(health and usage monitoring system)により制限超過があったことが確認された。(クラスC)

UH-60L

コントロール・ロッドの交換を併せて実施する、コントロール・ロッドの48か月点検を実施中、コントロール・ロッドの取り外しに問題が生じた。取り外しが容易なように操縦装置を動かすため、油圧装置で油圧を供給することに決定した。この間に、ある整備員が前方、後方、および横方向のプライマリ・コントロール・ロッドを切り離しており、その後、機体に油圧を供給するように指示された。油圧が供給されると、スワッシュプレートの球面ベアリング (ユニ・ボール)がガイドを超過し、メイン・トランスミッションを損傷させた(推定)。(クラスC)

Flightfax Mar 2023

UH-60M

駐機場に向かって地上滑走中、何かが燃えているような臭いがした。駐機し、機付長が機体から降りると、ローター・ブレーキ・コンパートメントから炎が出ているのを発見した。機付長が消火器で消火する間に、パイロットはエンジンを緊急停止した。ローター・ブレーキ・アセンブリー、ローター・ブレーキ・ディスク、ドライブ・シャフト・アセンブリー (セクション 1)、およびテイクオフ・フランジが損傷した。(クラスC)

UH-60L

整備員たちは、メイン・ローター・ブレードにプライマーを塗布していた。格納庫の外に配置した2つの整備用架台の上にブレードを乗せていた。乾燥中、予期せぬ突風によりブレードが架台からずれ、列線の地面に落下して損傷した。(クラスC)

Flightfax Apr 2023

UH-60L

当該機は、2名の操縦士が搭乗し、レーダー誘導を受けながらILSで進入していた。進入中、原因不明の何らかの事象が発生し、高度を失って墜落した。連邦および州の職員が現場に急行し、陸軍の支援を受けながら現場保存を行った。操縦士は2名とも死亡し、機体は全損した。(クラスA)

訳者注:Flightfax誌は、発行されていない月もあるため、掲載が集中している月があります。

訳者注:米国の会計年度の開始は10月、終了は9月であり、終了時の年で呼ばれます。また、米国陸軍の航空事故区分の概要は、次のとおりです(AR 385-10、2017年2月改正)。
クラスA- 200万ドル以上の損害、航空機の破壊、遺失若しくは放棄、死亡、又は完全な身体障害に至る傷害若しくは公務上の疾病を伴う事故
クラスB- 50万ドル以上200万ドル未満の損害、部分的な身体障害に至る傷害若しくは公務上の疾病、又は3人以上の入院を伴う事故
クラスC- 5万ドル以上50万ドル未満の損害又は1日以上の休養を要する傷害若しくは公務上の疾病を伴う事故
クラスD- 2万ドル以上5万ドル未満の損害、又は職務に影響を及ぼす傷害若しくは疾病等を伴う事故
クラスE- 5千ドル以上2万ドル未満の損害を伴う事故 クラスF- 回避不可能なエンジン内外の異物によるエンジン(APUを除く)の損傷

           

出典:FLIGHTFAX, U.S. Army Combat Readiness Center 2023年04月

翻訳:影本賢治, アビエーション・アセット管理人

備考:本記事の翻訳・掲載については、出典元の承認を得ています。

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4件のコメント

  1. 管理人 より:

    現時点ではFlightfax誌に掲載されていませんが、次の2件の重大事故が発生しています。
    2月15日にアラバマ州で発生した墜落事故(2名死亡)
    3月29日にケンタッキー州で発生した空中衝突事故(9名死亡)

  2. Water より:

    大変参考になります。
    翻訳もさることながら抽出も大変かと推察いたします。
    時宜にあったご活動に感謝いたします。

    • 管理人 より:

      ありがとうございます!
      結構時間がかかりましたので、そのように言っていただけると、たいへんうれしいです。
      いただいたお言葉で、またしばらくは頑張れそうです。

  3. 管理人 より:

    2023年4月号の記事を追加しました。(2月15日にアラバマ州で発生した墜落事故と推定されます。)