オスプレイの整備管理業務プログラムにエラーを発見した海兵隊員に対する賛辞
ブラボー・ズールー:事故を未然に防いだ海軍および海兵隊員たち
新たに受領したMV-22Bの受入点検を行っていたラモス3等軍曹は、機体部品の交換時期を管理している部隊整備業務管理プログラム(optimized organizational maintenance activity program)に重大なエラー(誤り)を発見した。当該機に取り付けられていた前方降着装置(ノーズ・ランディング・ギア)のドラッグ・ストラット・アクチュエータの履歴が、本来、2つの基準によって管理されるべきところ、1つの基準によってしか管理されていなかったのである。
この問題に気付いたラモス3等軍曹は、直ちにその誤りを是正する処置を行った。当該部品の履歴を更に調査したところ、機体から取り下ろさなければならないことが判明した。
部品の履歴管理の重要性を認識し、些細な誤りを見逃さなかったラモス3等軍曹の行動は、降着装置の不具合、人員の負傷または機体の致命的損壊を引き起こしかねない不安全状態を是正したのである。
訳者注:ブラボー・ズールー(Bravo Zulu)は、通話表(フォネティックコード)を使った「BZ」の読み方であり、well done(よくやった、お見事)を意味する海軍の通信コードである。米海軍だけではなく、NATO諸国やその他の同盟国の海軍においても、スラングとして用いられている。
出典:360゚Approach, Naval Safety Center 2017年01月
翻訳:影本賢治, アビエーション・アセット
備考:本記事の翻訳・掲載については、出典元の承認を得ています。
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1件のコメント
オスプレイに関する記事は、まだ少ないのですが、ちょっと変わった記事を見つけたので翻訳してみました。エラーの原因を究明し、再発を防止することも重要ですが、それを発見し、適切な処置を行った隊員を称えることは、それ以上に重要なことなのかも知れません。