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OmegaTとWordfastを比較してみた

はじめに

翻訳メモリをこれまで15年以上使ってきたWordfastからOmegaTに乗り換えてから2ヵ月が経ちました。OmegaTの使い方にもだいぶ慣れてきたので、Wordfast Proとの比較を行ってみたいと思います。

OmegaTに乗り換えたということは、私としては既にこちらに軍配を上げているのですが、それぞれが持つ機能について優劣を整理すれば、これから翻訳メモリを選ぼうとしている方の参考になるかも知れません。

比較の対象には、それぞれの現時点での最新版であるOmetaT Ver.4.1.3とWordfast pro Ver.5.4.0を使用しました。また、使用したPCの性能は、Windows10、CPU:Intel(R)Celeron(R)1.60GHz、RAM:8.00GBです。

比較の項目には、OmegaTの取扱書の項目から自分が使用している機能に該当する部分を選び出しました。また、比較内容を説明するための用語については、OmegaTの取扱説明書(日本語)で用いられているものを使うようにしました。

比 較

項 目 OmegaT(図1) Wordfast Pro(図2)
インストール フリーソフトなので、ライセンスの設定が不要 ライセンスの設定および更新が必要
実行 起動が高速(約5秒)。全般に動作が軽快 起動に時間がかかる(約30秒)。全般に動作が緩慢
インターフェース シンプルなデザイン、各ウィンドウを自由に配置可能(図1参照) 最近のトレンドに沿ったデザイン、各ウィンドゥのサイズのみが変更可能(図2)
 メニュー コマンドバー形式で表示。日本語 リボン形式で表示。英語
 ショートカット Enterで次の文節に移動 Alt+Downで次の文節に移動
 プロジェクト 原文ファイル等は指定したフォルダにあるファイルを自動読み込み 原文ファイル等はプロジェクトリストでフォルダに縛られずに指定可能
翻訳対象ファイル Txtファイル、Wordファイルなどに対応、Media Wikiを直接読み込み可能 Txtファイル、Wordファイルなどに対応
翻訳入力行 原文の下側に表示(テキスト形式)。翻訳済み原文の表示・非表示が選択可能 原文の右側に表示(表形式)
翻訳メモリ 記録・表示・検索可能 記録・表示・検索可能
編集 プロジェクト内の原文ファイルを任意に選択して編集可能。 プロジェクト内の複数の原文ファイルを起動し、タブで切り替え可能
原文の文節化 自動。文節化規則を編集可能 自動。手動で任意の位置で分節化することも可能
検索・置換 プロジェックト内の全原文ファイルの検索・表示が可能 起動済みの原文ファイルのみの検索・表示が可能
辞書 インストールおよび表示が可能 × 機能なし
用語集 作成、表示が可能。原文の用語集と一致する部分を色付け表示可能 作成、表示が可能。原文および訳文の用語集と一致する部分が色付け表示
機械翻訳 Google Translateの使用が可能 Google Translateの使用が可能
進捗度の表示 × 機能なし 各プロジェクトおよび各ファイルの翻訳作業進捗度をグラフ表示
OmegaT_Edit
図1 OmegaTの編集画面
Wordfast Prog_Edit
図2 Wordfast Proの編集画面

結 論

機能的には、辞書に関する事項とWikimediaの直接読み込みを除けは、Wordfast Proの方が優れています。特に、分節化を任意の位置で行うことができること、用語集に該当する語句が訳語の方にも色付け表示されること、などは非常に魅力的な機能です。これに対し、OmegaTが備えている機能は、必要最小限のものに限られています。ただし、その分、シンプルで軽快に動作する翻訳メモリとなっています。最初に述べたとおり、自分としては、OmegaTの方が好みに合っており、しばらくの間は使い続けることになりそうです。

おわりに

OmegaTは無料で使えますし、Wordfast Proも試用(機能に一部制限あり)は無料です。まだ、翻訳メモリを使ったことのない方も、機会があれば、ぜひ試しに使ってみることをお勧めします。

発行:Aviation Assets, 16 December 2017

備考:このコラムの内容は、あくまでも個人的な見解です。また、今後も順次修正される可能性があります。

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