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陸軍航空の情報センター

スポットライト:ブラック・ホークのパイロットが殊勲十字章を受章

大尉 ベロニカ・アクイラ

退役大尉クリストファー・C・パルンボは、2019年6月27日、ノースカロライナ州フォート・ブラッグのジョン・F・ケネディ・ホールで行われた式典において、大将ジェームズ・C・マッコンビルから殊勲十字章を授与された。それは、2005年4月11日にパルンボ大尉が行った英雄的行動を称えるものであった。

2005年4月11日のアフガニスタンでの戦闘の翌日に撮影された、第158航空連隊第3大隊A中隊の上級准尉3(当時)クリストファー・C・パルンボ(右)とそのブラック・ホーク搭乗員たち

UH-60ブラック・ホークのパイロットとして勤務していたパルンボ上級准尉(当時)は、通常部隊および特殊作戦部隊を支援する初動対応部隊に所属していた。その日、パルンボ上級准尉とその搭乗員たちは、高標高の山岳地帯で待ち伏せしていた敵から攻撃を受けている特殊作戦部隊から支援要請を受け取った。敵の射撃により重症者が発生したため、緊急患者後送が必要となったのである。

パルンボ大尉は、錯雑した地形により接地が困難であったため、機体を負傷者と敵の間にホバリングさせ、射手に武装勢力に対する射撃を行わせた。敵からの直接照準火器による射撃を受けつつも、一方の射手が武装勢力への射撃を行っている間に、もう一方の射手が弾薬を装填できるように機体を旋回させながら、制圧射撃を継続した。敵の弾丸が機内を跳ね回り、1名の搭乗員が負傷したものの、燃料および弾薬が枯渇し、機体に重大な損傷が生じるまで、敵火力から地上部隊を防護し続けた。この支援により、地上部隊の負傷者に対する応急処置が可能となり、増援の航空機による地上部隊の回収が成功した。すべての米軍人が敵の火力攻撃から生還できたのである。

その翌朝、パランボ上級准尉とその搭乗員たちは、飛行任務を再開した。

備考:殊勲十字章は、アメリカ陸軍の兵士に授与されるものとしては、2番目にランクが高い勲章である。

                               

出典:ARMY AVIATION, Army Aviation Association of America 2019年11月

翻訳:影本賢治, アビエーション・アセット管理人

備考:本記事の翻訳・掲載については、出典元の承認を得ています。

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