RISK MANAGEMENT MAGAZINE 米陸軍戦闘即応センター(U.S. Army Combat Readiness Center)が発行している、航空・地上安全に関するオンライン雑誌です。航空関連記事の中から選んだ記事を翻訳しています。 タキシング中の不安全 それは、ドイツのアンスバッハでのひどく寒い夜のことでした。その頃、私は、レディネス・レベル2に昇格したばかりの操縦士のひとりと地域慣熟訓練(local area orientations, LAO)を行っていました。その訓練は、順調に進んでいました。操縦操 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年10月 アクセス回数:1,315 自分自身の限界を把握すること 操縦課程に入校中に、NVG(night vision goggle, 暗視眼鏡)を使って、UH-60を初めて操縦した時のことを忘れることができません。それは、アラバマ州の美しい夜のことでした。私と教官は、ステージフィールドと呼ばれる訓練場で滑走着陸訓練を実 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年09月 アクセス回数:983 FODとの戦い その日の任務は、アフガニスタンにおける夜間任務のひとつでした。それは、クナール渓谷におけるスリングによる再補給任務でした。我々チヌーク部隊にとって、典型的な任務のひとつであり、週に3夜は行っていました。しかし、後ほど分かるように、今回の任務において発生した事象は、典型的なものからほど遠いものでした。 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年09月 アクセス回数:1,181 空中消火用バケツの不時落下 これからお話しする事案が発生した時、私は他の5名の搭乗員たちと一緒に空中消火活動を行っていました。この活動の間、ほとんどの者が50~70時間の飛行をこなしていました。これほど集中して飛行することは、滅多にないことです。飛行時間を重ねるほど、我々搭乗員は互い […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年08月 アクセス回数:1,081 副操縦士の体調不良による単独飛行 ある夏の日、私は、新人のパイロットと一緒に、キングエア350でレディネス・レベル昇級のための飛行訓練を行っていました。予定していた訓練課目をすべて終了し、飛行の終わりが近づきました。副操縦士は、北東地域内を飛行しながら、RNAV(広域航法)、ILS(計器着 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年07月 アクセス回数:1,603 無人機の運用手順における競合の問題 無人機には、その安全を確保するため、有人機と同様に、システムの性能、環境要因、空域競合の回避などを考慮した運用手順が定められています。これらの手順は、同一の作戦地域内で運用される有人機およびその搭乗員の安全確保にも重要な役割を担っています。アフガニスタン東 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年06月 アクセス回数:899 ブラウンアウト それは、私がアフガニスタンに初めて派遣された時のことでした。私は、重要目標に対する封鎖および捜索(cordon-and-search)任務を遂行するため、夜間に異機種混合の6機で空中機動を実施していました。また、私がアフガニスタンに派遣されてから、初めて経験する空中機動でもありました。 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年06月 アクセス回数:1,297 キャノピー・ドアの不時開放 陸軍航空—それは、チェックリスト、専門用語、クルーコーディネーション、そして再びチェックリストの世界です。エンジンを始動するだけでも、こと細かく手順を書いた文書がいくつも存在します。また、従わなければならない規則も存在します。パイロットたちは、示されたチェ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年05月 アクセス回数:1,068 バード・ストライク 車が150ポンドの鹿に衝突すると、大きく破損し、場合によっては廃車になるかもしれません。120ノット(時速約222キロメートル)以上で飛行する航空機が5ポンドの鳥に衝突するとどうなるか、想像できるでしょうか? その損害が思った以上に大きく、人命にさえも影響 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年04月 アクセス回数:2,393 アンデス山脈上空でのオイル漏れ コロンビアのボゴタでC-12を操縦するのには、国内とは違った難しさがあります。アンデス山脈は、標高20,000フィート(約6,096メートル)を超える、非常に険しい山岳地帯です。ほぼ毎日のように積乱雲がそびえ立ち、地雷原のように経路全体を覆いつくします。こ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年03月 アクセス回数:1,400 UH-72Aでのセットリング・ウィズ・パワーおよびバーディゴ 事案の概要 当該UH-72Aの任務は、メキシコとの国境沿いを監視し、アメリカ陸軍と税関・国境警備局との共同作戦を支援することであった。当該機の搭乗員は、現地時間2200に集合し、運用作戦計画の作成および搭乗員ブリーフィングを完了した。当該機は、0000頃に […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年03月 アクセス回数:1,739 予期せぬブラウンアウト状態からの脱出 執筆者注:2021年5月、私の所属する州兵部隊は、バージニア州フォート・ピケットで年次演習を実施していた。私に与えられた役割は、NVG(night vision goggle, 暗視眼鏡)を使用する、UH-60Mによる夜間の編隊空中機動任務の計画および実施 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年02月 アクセス回数:1,520 斜面着陸訓練中のスタビレーター損傷 「ゴー・アラウンド!」「ゴー・アラウンド!」「ゴー・アラウンド!」スタビレーターが地面に接触する前に、この言葉が発せられていれば、この事故は防げたはずでした。幸運だったのは、機体に軽微な損傷が生じただけで、搭乗員には負傷者がなかったことでした。これから紹介 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年02月 アクセス回数:1,907 ルーチンワークに潜むリスク 海外派遣中の飛行隊パイロットであっても、日々の業務がルーチンワークになってしまう場合があります。任務を遂行するにあたって、最終目標の達成に必要な手順を完全には説明できないことも少なくないのです。一例として、歯磨きを考えてみましょう。朝に歯を磨いたことは覚え […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年02月 アクセス回数:2,035 送電線への異常接近 当時、上級准尉3であった私は、UH-60L空中機動中隊の試験飛行操縦士として、東ヨーロッパのある国に派遣されていました。その中隊は、航空無事故の状態で、派遣期間の半ばを超えていました。まあ、少なくともそれまでは、ということですが... その日、夜遅くにNV […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年01月 アクセス回数:1,637 着氷(アイシング)による背面飛行 UH-60パイロットとしてイラクの自由作戦および不朽の自由作戦に派遣されたのち、RC-12固定翼機の教官操縦士の資格を得た私は、引き続き陸軍航空パイロットとして勤務していました。パイロットであれば誰でもするおとですが、着氷や、それに関連する事象について、多 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2022年01月 アクセス回数:2,936 着氷によるトルク、高度および対気速度の低下 その冬、私の部隊は、旧ユーゴスラビアの紛争勢力が署名したデイトン合意の監視を任務とする部隊に対し、患者後送支援を実施するように命ぜられました。3機のUH-60Aブラックホークで編隊を構成して、ドイツのラントシュトゥール陸軍ヘリポートを離陸し、ミュンヘンで燃 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年12月 アクセス回数:1,973 雪中飛行 それは10月のある日のことであった。パイロットたちがブリーフィングに参加するため、クロアチアからボスニアの上級司令部までの飛行任務を行うことになった。ボスニアまでの飛行は恒常的に行われていたが、今回の飛行がいつもと違っていたのは降雪中の飛行であることだった […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年11月 アクセス回数:2,172 砕氷船 機長と私は、韓国のハンフリーズ基地の南20マイルにあるLZ(landing zone, 降着地域)エルボーでNVG(night vision goggle, 暗視眼鏡)を使用した超低空飛行訓練を行っていました。LZエルボーは、南側と西側が凍結した湖に接して […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年11月 アクセス回数:1,443 ブッシュ(灌木)の上への着陸 2017年の夏、私の部隊は、その翌年に控えていた海外派遣に備えるため、カリフォルニア州フォート・アーウィンのナショナル・トレーニング・センターでの訓練に参加していました。私にとって、実際の砂塵の中で離陸、飛行および着陸するのは、操縦課程を卒業して初めてのこ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年10月 アクセス回数:1,963 航空整備訓練プログラムの完全施行について 航空整備は、航空科部隊の飛行任務遂行能力および地上部隊に対する戦闘および戦務支援能力を直接左右する重要な要素である。航空整備の瑕疵は、航空機等の性能および信頼性に重大な影響を及ぼし、任務の遂行を困難にするからである。また、航空機等による攻撃、輸送、偵察およ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年10月 アクセス回数:1,500 シンチレーション(ビデオノイズ)の発生したNVGでのDVE飛行 任務 カリフォルニア州陸軍州兵のパイロットは、フォート・アーウィンのナショナル・トレーニング・センターで訓練中の部隊を支援することが少なくありません。ある年の訓練期間中にも、訓練中の特殊作戦部隊から航空支援の依頼を受けました。その支援は、演習場内の3つの場 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年09月 アクセス回数:1,928 ウォークアラウンドは自ら行え その頃、ブラックホークのクルーチーフだった私は、ある患者後送チームの一員として勤務していました。それは、イラク東部での美しい朝のことでした。その日の最初の任務に備えるため、機体に向かうと、ちょうど太陽が上り始めたところでした。私は、飛行前点検を準備するため […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年08月 アクセス回数:2,410 コリジョン・コース 空中機動の直接支援においては、詳細な計画を作成し、それを実行することが求められます。目的地と到着時刻は、あらかじめ定められています。搭載する装備品等の重量や種類も分かっているし、それをどこに卸下するのかも分かっています。関係者全員が使用する無線周波数や通信 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年08月 アクセス回数:1,354 盲目状態での飛行 クルー・チーフが「砂塵を巻き上げています!」と叫んだと同時に、私は地面を見失った。それは、現地時間2200頃、アフガニスタン西部のファラー州でのことであった。私は、患者後送機の護衛任務を付与された1番機(UH-60L)の機長(PC)であった。当時、私の機長 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年07月 アクセス回数:1,873 « 前へ 1 2 3 4 5 6 7 次へ »