RISK MANAGEMENT MAGAZINE 米陸軍戦闘即応センター(U.S. Army Combat Readiness Center)が発行している、航空・地上安全に関するオンライン雑誌です。航空関連記事の中から選んだ記事を翻訳しています。 30セントのワッシャがもたらした不安全 イラクのバラドで行われたその任務は、いつもの夜と同じように始まりました。それは、いつもと同じような任務、同じような時程、同じような飛行前点検でした。副操縦士と私は、バグダッド上空で地上支援任務を行う2機のアパッチ編隊の僚機として飛行する予定でした。機体に不 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年01月 アクセス回数:2,322 着氷(アイシング)とは、友達になれません 操縦課程を約1年前に卒業したばかりの私は、ある地方空港で、ある教官操縦士といっしょに計器気象状態(instrument meteorological condition,IMC)の訓練を行っていました。季節は春先で、天気は曇り、気温は氷点下でした。飛行前の […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2021年01月 アクセス回数:2,625 誰が操縦しているのか? パイロットとしての資格を得た私は、その頃始まったばかりの東部方面軍(Regional Command East)の作戦に参加していました。そこでの任務は、私にとって、興奮と緊張に満ちたものでした。2回目の飛行試験でレディネス・レベル3から2への昇格が認めら […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年12月 アクセス回数:1,358 安全の大切さを理解した時 後期課程を卒業したばかりの新兵は、安全のことなんて何も考えていないものです。私が陸軍に入隊したのは、10年間、民間人として働いた後のことでした。建設現場で働いていた私は、壁伝いに歩いたり、足場を上ったり、屋根板を貼ったりというような作業を行っていましたが、 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年11月 アクセス回数:1,421 ケータイによるFOD 2010年、私は、ある全般支援航空大隊の中隊に配属されました。操縦課程を卒業してからわずか1年しかたっていませんでしたが、ブラックホーク・パイロットとしてかなりの自信を持って勤務していました。アフガニスタンへの派遣から1年が過ぎ、その中隊にも、新兵が配属さ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年10月 アクセス回数:1,992 基準の低下を回避するために 国外展開の頻度が高く、多国籍軍と各種任務を遂行することが常態となっている今日の戦いにおいては、我々の同盟国がどのように作戦を行うのかを理解できていることが重要である。同様に、同盟国のほうも、我々がどのように任務を遂行するのかを理解していなければならない。な […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年09月 アクセス回数:1,862 CH-47でのセットリング・ウィズ・パワー それは、イラク北部でいつもとは違う任務を遂行していた夜のことでした。その任務は、前方運用基地スペイサーの北側や南側に向かう、いつもの環状ルートの飛行とは、ちょっと違っており、それが始まるのを待ち遠しく思っていました。 任務に関するブリーフィングを受け、飛行 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年09月 アクセス回数:3,789 ポスターチャイルド 私がこの話をするときに、いつも最初に言っていることですが、「この事故の責任は、100パーセント私にあります」 これから、そのクラスD事故について、プライドをかなぐり捨ててお話ししたいと思います。 2005年の秋、私は、フォート・ラッカーで教官課程を卒業して […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年08月 アクセス回数:1,931 リペリングにおけるクルー・コーディネーションの重要性 UH-60ブラックホークのリペリング、斥候潜入/離脱システム(special patrol infiltration/exfiltration system, SPIES)およびファスト・ロープ潜入/離脱システム(fast rope insertion/e […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年07月 アクセス回数:2,524 空間識失調 飛行中に空間識失調に陥った経験がない人には、その感覚を理解することは難しいであろう。一方、それを経験した人が、その状況から生還することも難しい。今回、こうして、その時のことを紹介できるのは、実に幸運なことだと思っている。 当時、ハワイで勤務していた私は、あ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年07月 アクセス回数:2,888 最悪の事態に備えよ 「だれでも、口にパンチを食らうまでは計画がある 」-マイク・タイソン 航空安全担当将校たちは、死亡を伴うクラスA事故などの壊滅的な状況に直面しても、それに対処する準備ができているものと思いがちです。しかし、実際には、ほとんどの部隊において、その準備は不十分 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年07月 アクセス回数:2,016 慌てるとロクなことがない それは、バクダッドの、ある暖かい夜のことでした。私は、敵との交戦を含む5時間の飛行任務を終えたばかりでした。飛行前ブリーフィングを開始してから、飛行後ブリーフィングを終了するまで、すでに9時間半が経過していました。さらに嬉しいことに、翌日の任務に備えて、週 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年06月 アクセス回数:1,585 飛行中のエンジン故障:どう対応すべきか? 非戦闘任務を遂行中のヘリコプターにおいて最近発生した2件の死亡事故には、いくつかの共通点が見られた。そのうちのひとつは、予防着陸ができないような緊急事態ではなかったということであった。これから述べるとおり、どちらのパイロットたちも、緊急操作手順を適切に行え […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年05月 アクセス回数:1,996 跳弾によるAH-64Dの損傷 AH-64Dの整備を実施していた機付長が、テール・ローター・ドライブシャフトのNo.5ドライブシャフト・カバーに約5センチの穴が開いているのを発見した。カバーを開くと、ドライブシャフトの下に30mmガンの弾丸が落ちていた。通報を受けた管理部門、指揮官および […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年03月 アクセス回数:3,280 安全確保に必要な要素 陸軍航空に「ルーチンな任務」などというものはない、とよく言われる。航空事故調査の結果も、その多くがこのことを証明している。作戦行動前後の平時においても、事故を引き起こす悪魔は常に存在しているのである。これから紹介するのは、最近のクラスA事故の航空事故調査で […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年03月 アクセス回数:1,885 確信を持てないことは聞け 第10山岳師団では、毎年、マウンテン・フェストと呼ばれる行事を行って、師団の歴史と伝統を祝っています。その行事では、各種の団体競技(organized sports)や師団全員走(division run)が行なわれます。そして、最終日には、ゲーム、売店お […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年02月 アクセス回数:2,051 首を落とされないように 航空科職種で勤務する者であれば、誰でも1度くらいは、「死ぬところだった」というような経験をしたことがあると思います。私も、何度か経験しています。私にとって、その経験は、生涯を通じて忘れられない教訓となっています。このような経験は、そこから生還した者にとって […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年02月 アクセス回数:2,781 訓練は生命を救う 戦闘地域におけるIMC(instrument meteorological condition, 計器飛行気象状態)での飛行というものがどんなものなのかは、それを行ったことのある者でなければ理解できません。若年操縦士である我々は、IIMC(inadvert […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年01月 アクセス回数:2,116 起きてはならない不安全事案 2011年、新しい夜明け作戦(Operation New Dawn、2010年9月以降のイラク戦の作戦名)に参加していた私は、RQ-7Bシャドー無人航空機システムの訓練担当操作員として、前方運用基地ウォーホースで勤務していました。その日、旅団戦闘チームの情 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年01月 アクセス回数:1,568 基本的事項を忘れるな 航空事故や不安全の多くは、操縦学生になったばかりの頃から教えられてきた基本的事項の不履行が原因で発生しています。時間が経過し、経験を積むにしたがって、これらの不履行を見過し、致命的な結果をもたらすことになりがちです。新たな任務が増加する中、それを安全に完遂 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2020年01月 アクセス回数:1,976 死にたくなければ、油断するな! ある暖かい日のこと、まだ若手の機長だった私は、アフガニスタンの東部にあるサレルノというところから、重荷重状態のUH-60Aで飛び立ちました(この物語では、この「A」型というところがミソです)。若手とは言っても、機長として数百時間の経験がありました。十分な経 […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2019年11月 アクセス回数:2,164 疲労による列線勤務中の事故 当時、我々は、イラクのモスルにあったOH-58Dを装備する部隊に所属していた。高い作戦頻度の中、多くの航空支援任務を遂行していた。そのしわ寄せを受けた整備員は、何週間も休むことなく、毎日、12~14時間の勤務を続けていた。 数ヶ月前に他の場所からモスルへと […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2019年11月 アクセス回数:2,748 飛行任務における整備員の活用 それは、イラクにおける、ごく日常的な飛行任務であった。その機体には、機長である私と上級准尉の副操縦士の他に、機付長および射手として1名の特技兵と軍曹が後席に搭乗していた。その日最後の戦闘支援であったその飛行は、夕方の遅い時間に行われていた。天候が悪化しつつ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2019年11月 アクセス回数:2,691 天候による任務の修正・中止を躊躇するな 私がイラクに派遣されたのは、操縦課程を卒業してから、わずか4ヶ月後のことでした。NVG(夜間暗視眼鏡)を用いたダスト・ランディング(砂塵による視界不良状況下での着陸)は、まだ難しいものの、技量の向上は、おおむね順調に進んでいました。学ぶべきことはたくさんあ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2019年10月 アクセス回数:3,555 行動の選択肢を保持すること 2012年の後半、私は、4日間にわたって、UC-35でヨーロッパの各地に重要な要員を空輸する任務を行っていました。2日目の任務は、午前中にポーランドのバードゴスを出発し、ルーマニアのブカレストで給油してから、トルコのアンカラに向かう予定でした。 いつものよ […] 出典:Risk Management, U.S. Army Combat Readiness Center 2019年10月 アクセス回数:1,822 « 前へ 1 2 3 4 5 6 7 次へ »